2005年06月18日

Azrael : 第2日

この日記には一部ネタバレを含みます。
また、内容の一部は実際のゲーム内容と異なる部分があります。

 吾が庭に 秋来にけらし 早紅葉

 Azraelだ。皆、息災か?俺は今、Avenの入り口にいる。胸にAvenの封印をブラ下げて。そう、俺は街を出ることになった。

  *

 Avenを混乱に陥れた毒蜘蛛の群れを源から絶つべく、俺は禁じられた地下墓地へと踏み入った。東の地下墓地第2層に潜っていた俺にとっては、禁じられた地下墓地に出てくる雑魚は敵じゃない。楽々と奥へ進む俺の前に、一人の影が立ち塞がった。俺は愕然とする。

 …変わり果てた、Ronanの姿だった。

 RonanはAvenでも腕が立つ方だった。そういう自覚はあったろうし、だからこそ、禁じられた地下墓地の入り口を見張っていたのだろう。しかし、背後から溢れ出した毒蜘蛛の群れに一人では為す術もなかった。地下墓地へ引き摺り込まれたRonanの一部始終を見ていたDorianの取り乱し様は、見ていられるものではなかった。

 ただ息を引き取るだけなら、まだ良かったのだ。しかし、今のRonanは、身も心も毒蜘蛛の女王に支配された、生ける屍だった。

 今となっては、己の剣の切れ味が妬ましい。俺は、この手で――Ronanを葬った。

 Ronanの背後に見える、大きな影。毒蜘蛛の女王、Athloxxia。この身を引き換えにしてでも、コイツだけは倒す!俺は、Decoyを呼び出す。

 「呼び来たれ!もふもふ君!」

 もふもふ君というのは、俺がDecoyに付けた名前だ。茨との契約に基づき、もふもふ君が姿を現す。もふもふ君はRonanの最期を見知っていたのか、Athloxxiaに突進していく。その刹那、Athloxxiaの口から粘液が飛び出した。…スパイダーウェブ!粘液の糸に絡め取られ、もふもふ君は身動きが取れない。

 勝ち誇った顔のAthloxxiaの隙を突き、俺は側背へと回り込み、剣を…Ronanの命を奪ったその剣を、首筋に突き立てた。Athloxxiaが痛みにのけぞり、岩盤の裏側へ逃げようとする。…逃がすわけにはいかない。俺は、街のドルイドでは禁じられている呪いを結んだ。

 ――大地馴らしたる始原の礫々、群れ集いて吾が敵を討て、Stone Blast!

 洞窟中の小石が宙に浮き、Athloxxiaに降り注ぐ。女王の固い皮膚を突き破り、その身を粉々に砕きながら、小石も、女王の残骸も、奈落の底へと落ちていった。

 女王の絶叫が遠ざかり、禁じられた地下墓地に奇妙な静けさが訪れる。

 街に戻る前に、倒れたRonanの腕を組ませた。血に染まった顔を拭き、乱れた髪を直す。一度は街に運ぶことも考えたが、全身が土気色に染まったこの姿を皆に見られることを、Ronanは望まないのではないかと考え直し、地下墓地に置いていくことにした。

 ふと傍らを見ると、Ronanの手記が落ちていた。見るともなく、ぼろぼろのページをめくる。そして、その最後には…にわかに信じがたい言葉が書かれていた。彼は…己から進んで、Athloxxiaに従っていたのだ!地下墓地の入り口を見張っていたのも、地下墓地の奥へ引きずり込まれたことも、演技だったという。何より、毒蜘蛛を街へ手引きしたのは、他ならぬ彼自身だったのだ!

 訳が分からない。彼が何を為すつもりだったのか、彼以外には理解できない。突如、地下墓地に低いうなりと、振動が伝わる。Athloxxiaを失い、地下墓地のあちこちが崩れ始めているのだ。Lysetta Stoneを握り締め、俺はAvenへと戻った。

 街へ戻り、DorianにRonanの最期を伝えようとしたが、俺は何も言えなかった。黙り込んだ俺を見て察したのか、Dorianは言った。

 「あいつを…楽にしてやったんだろ?いいんだ、それで」

 俺は、そっと宿を去った。

 街のドルイドの長、老Aidasから俺に召集がかかっていた。覚悟は…できている。

 「――森は全てを見通しておる。識っておるな、Azrael」
 「…は」
 「禁じられた呪いを、結んだな」
 「…はい」
 「禁を犯したドルイドがどうなるか、知っておろうな」
 「はい」
 「…。――全て、承知の上なのだな」

 しばらくの間、沈黙が流れた。老Aidasが再び口を開く。

 「Avenのドルイド長の名に於いて命ずる。Azrael、直ちにAvenを去れ」

 禁を犯したドルイドは、街を去るのが決まりだ。俺はもう、此処へは戻らない。毒蜘蛛の女王Athloxxiaに、古くから禁じられた呪いを結ぶとき、俺は自分でそう決めた。王冠の守護者に選ばれたことに浮かれ、街を守れなかった俺が…のみならず、Ronanをこの手にかけ血に穢れたドルイドが、この街にいていいはずがない。

 「――ただし」

 老Aidasの言葉は終わっていなかった。

 「お前はこれから与える命を果たさなければならない」

 そこからは、ドルイドだけが聞き取ることのできる、意味があり、意味のない言葉の連続だった。俺は…俺が、一つの大きな流れに既に組み込まれていたことを知った。この街が危険にさらされることも、俺が禁を犯すことも、老Aidasは全て予見していたのだ。

 いや、正しくは、予見していたのは大地であり、森であり、自然そのものだ。老Aidasは、ただその言葉を取り次いでいるにすぎない。

 「Azrael、お前にドルイドの命を与えた」

 流れるような、何かの旋律の如き言葉の後、老Aidasは言った。

 「命を与えた以上、その達成の為に必要であるならば…お前は、Avenに戻ることが許される」

 俺は驚いて顔を上げた。

 「時間がないのだ、Azrael。とく駆けよ、梢のさやけきを聴け、風と共に進め」

  *

 こうして俺は今、Avenの街の入り口にいる。俺はもう、後ろを振り返ることはないだろう。目の前には、早くも色付いたアタルバの木が静かに揺れている。

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今日の Azrael the Sacred

 Lv.9。Mend Woundsを習得。パーティプレイ時に、体力回復が可能になった。しかし、能力的な不足を切実に感じる。Stamina、Powerが足りない。レベルを上げていくしかないのと、能力値の配分を集中していかなくては今後辛くなるだろう。
posted by shimatch at 15:24| Comment(0) | TrackBack(0) | ドルイドの見果てぬ明日 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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